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活動報告

「林業×アート」ランドアートワークショップ開催レポート@武山・近郊緑地特別保全地区

活動報告

雨の合間に、森と人がひとつになった日。

10月19日、延期となっていた「ランドアート・ワークショップ」を、雨の隙間を縫って無事に開催することができました。
ご参加いただいた皆さま、本当にありがとうございました!

ランドアートワークショップの模様

アート制作に熱中しながらも、準備の段階から森が少しずつ整い、きれいになっていく様子は、まさに“新しい林業”の形。
大人も子供も一緒に手を動かし楽しみながら森を保全するという新しい試みです。
レクリエーションを通して里山に関わることができたこの一日は、今後の保全方針を考えるうえでも大切な経験となりました。

今回は、講師としてご指導くださったHFC会員であり作業員でもある井手さんご夫妻より、当日の様子をレポートしていただきました。
井手さんは横須賀在住の山林所有者で奥様は美術の先生です。

井手さんご夫妻より — 当日の様子レポート

10月19日、雨天順延されていたランドアート・ワークショップを開催しました。
参加者は子ども4人を含む総勢18名。

「ランドアート」とは、岩・土・木・鉄など自然素材を使い、屋外のフィールドに作品を構築する美術ジャンルです。
今回は、武山の草花や木の枝を素材にし、その場でしか見られない“土に還る作品”を制作しました。

この日には、HFCの活動が3年間大きなケガもなく続いてきたことを祝う「セレブレーション」の意味も込められています。

会場づくりとスタート

事前に、山の中腹にある見晴らし台から見下ろせる場所を選定し、直径5メートルの円が描けるよう草刈りなどの整備を行いました。

当日は9時に集合し、ワークショップの意義や作業の流れを共有。

ランドアートワークショップの模様

中心杭から紐を張り、子どもたちが円を描くところから作業がスタートしました。

ランドアートワークショップの模様

みなさんランドアートは初体験。
シンプルでわかりやすい形を目指し、50センチ間隔の同心円を描くことにしました。
遠くの見晴らし台から見てもわかるように、という工夫も込められています。

素材探しと制作の時間

中心のサークルには、黄色く紅葉したイヌビワの葉を敷き詰め、直径1メートルの黄色い円が完成。

ランドアートワークショップの模様

その後、見晴らし台に登って全体を確認し、直径5メートルの大きな円を目指して再び山へ。

色や形を意識しながら植物を探し歩く体験は、普段あまり山に入る機会がない方にも、整備作業を行っている方にも、新鮮で楽しい時間となりました。

作業が進むうちに、採取する人、並べる人、形を整える人と自然に役割分担が生まれていったのも印象的でした。

ランドアートワークショップの模様

作品が生まれる瞬間

作品は、円の中に葉を並べていくだけというシンプルな構成。
しかし、そこに集まった人々の感性が重なり、豊かな表現が生まれました。

ランドアートワークショップの模様

セイタカアワダチソウの黄色い花でラインを描く人、イヌビワの枝を使う人、葉の裏側をあえて見せる人。
ヨウシュヤマゴボウの赤い茎をアクセントにしたり、オガクズで質感を加えたりと、次々にアイデアが広がっていきました。

完成した直径5メートルの円は、バリエーション豊かで生命力あふれる作品に。
作業時間はおよそ2時間、自然と調和した穏やかな制作時間でした。

ランドアートワークショップの模様

鑑賞・総評・そして解散へ

作品完成後は、再び見晴らし台へ登り、全員で作品を鑑賞。

ランドアートワークショップの模様

その後は記念撮影と、田中理事による総評が行われました。
使用した樹種や植物の確認もしていただき、とても学びのある時間になりました。

最後はおいしいお弁当をみんなでいただき、森とアートを満喫した素敵な半日となりました。

ランドアートワークショップの模様

さいごに

その場限りの景色を、皆さんと一緒に共有できたことに心から感謝いたします。
この経験を通して、自然と人がつながる新しい形の活動として、今後のHFCの森づくりに活かしていきたいと思います。

ご参加いただいた皆さま、本当にありがとうございました。

(文:松本)

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